「警察官って、実際どれくらい大変なの?」「きついって聞くけど本当?」
我が家の夫は、警察官から市役所職員に転職しました。そこで今回は、元警察官の夫に「警察官の大変さ」を正直に聞いてみました。
今回は、
👉 夫が一番きつかった時期と、その理由
👉 警察と市役所で「大変」はどう違うのか
👉 それでも続けられた理由と、「割に合わない」の本音
の3つを、順番に見ていきますね。
■結論 警察官の「大変」は、突発対応と長い拘束時間、そして責任の重さ

まず結論から。夫が感じていた警察官の大変さは、こう整理できます。
👉 いつ何が起こるかわからない、突発事案の精神的な大変さ
👉 勤務時間が長く、休みの日に呼ばれることもある
👉 階級が上がるほど、1人で背負う責任が重くなる
ただし、夫いわく「意外と大丈夫だったこと」や「続けられた理由」もありました。きつい話だけで終わらないよう、そこまで含めてお伝えします。
■警察官が「大変」「きつい」と言われる理由
警察官が大変だと言われる理由は、大きく分けると次の4つです。部署によって差はありますが、夫の話や我が家の経験から見ても、納得できる部分が多いです。
- 突発事案:事件や事故はいつ起こるかわからず、予定が立てにくい
- 拘束時間の長さ:夜勤があり、勤務の終わり際に事案が入ると、そのまま延びる
- 責任の重さ:人の人生に関わる仕事なので、一つひとつの判断が重い
- 感謝されにくい場面も:職務質問や取締りでは、文句を言われることも多い
■夫が一番きつかったのは「11年目ごろ」
警察官人生で、一番きつかったのはいつ?
11年目くらいかな。ちょうど階級が上がって責任が重くなって、全部1人で責任を負わないといけなかった時期。
● 「全部1人でやる」責任のプレッシャー
夫は当時、交通事故を担当する部署にいました。サポートは入るものの、事故現場での「擬律判断」、つまり起きた事故にどの法令を当てはめるかの判断は、1人でしなければいけなかったそうです。
人の人生を左右してしまう仕事でもあるから、それがプレッシャーだった。責任が重すぎて、もうやだって思ったね。
この時期は、以前の記事に書いた「辞めたい」と思い始めた時期とも重なります。
→ 警察官から転職して後悔は?市役所に移った夫の本音はこちら
● 人間関係は「気にしない」で乗り切った
人間関係についても聞いてみました。パトカー勤務は2人1組で乗るため、相方との相性は大きいそうです。
相方が、なんかそっけなくて、嫌われてる感じの人だったんだよね。でも僕は気にせず「ふーん」って感じで過ごしてた。気にする人は、たぶん辛いと思うよ。でもそれは、どの業界もあるあるだよね。
👉 気にしない性格かどうかで、感じ方は大きく変わるというのが、夫の実感です。
■一番しんどかった場面は「夜勤明けの事件」
勤務の中で、一番しんどかった場面は?
夜勤明けだね。勤務交代の間際に事件が入ると、勤務中の人が担当するしかないから、そこから処理が始まって午後まで跨ぐこともある。24時間寝ないで戦った後に、交代間際に事件が入ったら最悪。
仮眠があるとはいえね(笑)。仮眠が取れない時も全然あるし。最高で36時間くらい寝ずにぶっ通しで働いたこともあった。その後いったん家に帰って、8時間くらい寝てまた出勤ってのが、一番きつかった。
👉 「夜勤明けの事件」が、勤務時間をいちばん押し上げるというのが、夫の答えでした。単純に労働時間が伸びるのが、体にこたえるそうです。
■地味にこたえる「捕まえても文句を言われる」問題
仕事で、地味にこたえることはある?
職務質問とか交通違反の取締りは、捕まえても文句しか言われないから、悲しいよね(笑)。治安維持のためにやってるんだけどね。
体力やプレッシャーとは別に、「やっているのに感謝されにくい」という大変さもあるそうです。職務質問や取締りは、相手にとっては歓迎したくない場面です。だから、文句を言われやすいのは仕方ない面もあります。それでも、誰かの安全のためにやっている仕事だけに、複雑な気持ちになることがあるようです。
■警察と市役所、「大変」の種類はどう違う?
警察と今の市役所で、大変さはどう違う?
警察の大変さは、突発事案。いつ何が起こるかわからない精神的な大変さと、単純に勤務時間が長すぎること。部署によるけど、休みの日にも事件があれば呼ばれることがある。ワークライフバランスは崩れてるかな。休みが調整しづらいんだよね。
市役所の大変さは…お金を自分で会計処理するところかな。領収書を自分でとっておいて、伝票システムを自分で呼び出して起票する。警察の時は事務方がやってくれてたから。正直、警察と比べたらそのくらいで(笑)。だいたいなんとかなるし、そこまで大変と感じたことはないかも。部署や向き不向きによるかもしれないけどね。
| 警察官 | 市役所(夫の場合) | |
|---|---|---|
| 大変の種類 | 突発事案の精神的な負担 | 経費の会計処理を自分でやること |
| 勤務時間・休み | 長い。休日に呼ばれることも。休みが調整しづらい | カレンダー通り |
| 事務作業 | 事務方がやってくれていた | 領収書の保管から起票まで自分で |
※あくまで夫の部署・経験での話です。部署や向き不向きによって感じ方は変わります。
■意外と大丈夫だったこと
世間で言われているほどではなかったことはある?
ご遺体の対応とかは、慣れちゃえば意外といけたかな。
これは夫の場合の話で、感じ方には個人差があります。「怖そう」というイメージが先行しがちですが、夫にとっては、慣れの問題が大きかったようです。
■それでも続けられた理由と、「割に合わない」の本音
● 続けられた理由は「給料」と「人」
きついのに、それでも続けられたのはなんで?
同世代と比べたら、給料が少し高かったこと。あとは、上司や同僚に恵まれたことかな。
お給料の詳しい話は、こちらの記事にまとめています。
● 「割に合わない」と感じたことは?
「割に合わないな」と思った瞬間はあった?
常に(笑)
何が一番割に合わないと思う?
給料。この給料の割に、拘束時間は長いし、人の人生を左右したり、危険な現場も多い。額面上では一見高給取りに見えなくもないけど、命かけてたりするからね。
即答でした(笑)。ここは、さっきの「給料が同世代より少し高かったから続けられた」という話と、一見ぶつかるように見えます。
でも夫の中では、両方が本音のようです。同世代と比べれば高め。でも、拘束時間の長さ、責任の重さ、現場の危険を考えると、釣り合っているとは言えない。だから「続けられた理由」であり、同時に「常に割に合わない」なのだと思います。
● それでも「やりがい」を感じた瞬間
逆に、「ありがとう」と言われて嬉しかったことはある?
道に迷っていたおじいさん、おばあさんを見つけて、感謝されたことかな。
そのとき、どんな気持ちだった?
あー見つかってよかったー、死んでなくてよかった〜って気持ちだったよ。
行方がわからなかった方を見つけた場面は、命に関わることもあります。見つかった瞬間の、心からほっとした気持ちがそのまま出た一言でした。
あと、交通捜査のときに、被疑者に厳しく指導したら、被害者の方に感謝してもらえたこと。指導できるのは、警察官しかいないからね。
交通捜査のときは、どんな気持ちだった?
被害者の方に感謝されると同時に、事故を起こした側に「もう二度と起こさない」という意識を芽生えさせることができたと思えて、やりがいを感じたよ。
職務質問や取締りでは文句を言われがちな一方で、困っている人を助けたときや、事故の被害に遭った方の気持ちに寄り添えたときには、はっきり感謝されることがあるそうです。
夫にとってのやりがいは、感謝の言葉そのものよりも、「この人が二度と事故を起こさないきっかけを作れた」と思えたことのようです。「割に合わない」と感じながらも続けられたのは、給料や人に恵まれたことに加えて、こうした「自分にしかできない仕事だ」と思える瞬間があったからなのかもしれません。
■妻から見た「警察官の大変さ」
家族として一番感じたのは、予定が立てにくいことです。夫が夜勤の日は、私は子どもと車で20分ほどの実家に帰って過ごしていました。
特に辛かったのは、家族で出かける予定だった日に、逮捕事案が出たからと急に出勤になってしまうことが何度もあったことです。でも、行かなければいけない夫本人ももちろん辛そうでした。
家族側の大変さについては、こちらの記事にまとめています。
→ 警察官の妻は大変?嫌われる?身辺調査から子育てまで本音で話します
■まとめ
👉 警察官の大変さは、突発事案・長い拘束時間・責任の重さ
👉 夫が一番きつかったのは、階級が上がって事故現場の判断を1人で背負った11年目ごろ
👉 市役所では「大変」の種類が変わり、だいたいなんとかなると感じている
👉 給料は同世代より少し高いが、拘束時間・責任・危険を考えると「割に合わない」と感じていた
👉 職質や取締りでは文句を言われがちで、感謝されにくい大変さもある
👉 文句を言われやすい仕事だけど、「警察官にしかできない」と感謝される瞬間もあった
額面だけ見ると高給取りに見えても、中身を知ると見え方が変わる、というのが夫の正直な答えでした。これから警察官を目指す方や、警察官の家族になる方の判断材料になればうれしいです。